普段何気なしに仕事をしているだけじゃ、会社の状況や部署の全体の状況を把握しきれないですよね。
そこで会社で取り組まれるようになったのが「定例会議」です。
しかし適切な経営を行う上で大切な定例会議も、最近では”廃止するべきだ”や”無駄な会議だ”と言われるようになりました。果たしてそうなのでしょうか。
この記事では、定例会議のメリットとデメリットを考えながら「会社にとって定例会議は必要なのか」について解説していきます。
定例会議とは
定例会議とは、会社や部署がいま現在どのような状況にあるのかを社長をはじめとした取締役や執行役員、部長クラスが把握できるようにするために行われます。
会社の特色などにより会議の議題・内容は変わってくると思いますが、どれも「状況の把握」という目的は共通しているといえるでしょう。
そしてこの”状況を把握することができる”というのが定例会議を実施する最大のメリットになります。
定例会議の種類と特徴
定例会議にも種類や、それによる特徴があります。
これを知っているだけでも会議の見え方が変わってくるので早速確認していきましょう。
取締役会
取締役会を定例会化するメリットは、経営の重要事項や毎月の業績を会社の上層部がチェックできることが挙げられるでしょう。
月次の決算書が会議で報告事項として提示され、これを見て会社の上層部は経営の状況を把握します。業績が悪化している傾向が感じ取れれば、取締役会にてビジネスの状況について活発な議論が展開されていくでしょう。
特に取り取締役会の定例会議は、経営の問題を自分ごととして受け止め解決策を考えていく貴重な機会になります。会社経営やビジネスの成功のためにもこれを定例会化するメリットは大いにあると言えるでしょう。
部門別会議
会社では常に多くのプロジェクトや商談が同時進行しているため、部門ごとの会議を定例会化することで、それぞれの商談やプロジェクトの進捗状況が把握しやすくなるメリットがあります。
とくに開発部門といった開発が関わる会社やプロジェクトの場合、上長や主要関係者が進捗状況を把握することができます。
進捗状況に問題点があれば具体的な原因を課長クラスや現場の社員からヒアリングして、迅速かつ的確な解決策を指示しプロジェクト全体のスケジュールを調整することができます。
議事録の作り方
定例会議には議事録というものが必要になりますよね。
そしてこの議事録は、シンプルかつ簡易的なもので問題ありません。
理由としては、法律・社内規則において開催を義務付けられている会議ではないからです。
議事録を作成する場合に記載する内容は、
- 開催日時
- 議題
- 出席者
- 報告事項
になります。上記を記載し出席者に事前にメールで共有、また、会議で決定された内容を箇条書きで追記し後日改めて出席者全員にメールで送付すれば十分です。
スムーズな定例会議を実施するためにもこの設計は大事になります。議題を出席者に理解していただき、社員が会社の現状を正確に把握することで、会社の業績アップが見込めるでしょう。
会議を定例会化するデメリット
取締役会や経営会議を定例会化することによるデメリットは存在しないと思われますが、部門・部署間での会議を定例会化する場合、デメリットがぐっと発生しやすくなります。
管理部門や総務部
部門ごと、もしくは部門をさらに細分化した組織会議を定例会化するケースではデメリットが発生しやすくなる傾向があります。
例えば、管理部門や総務部にて会議を毎週実施した場合などです。
会社によって特徴はあると思いますが、部署・部門によっては毎回話し合うほど常に重要案件を抱えているわけではありません。そのため定例会議の議題の質が下がり、会議がマンネリ化してしまいます。
会議の重要性が薄れてくると、総務部の場合は「オフィスの花が枯れ始めている」といった些細な問題が取り上げられるようになるようですが、これだと「会議に挙げて解決すべき内容なのか・・・」と疑問を持ってしまいますよね。
開発部や営業部
しかし開発部や営業部といった、定例会議が必要な部門でもデメリットが発生する場合があります。
それは定例会議に多くの業務時間を取られるというデメリットです。
開発や営業部門は日々時間が足りないほど仕事に追われる部署でもあるます。時間がないなかで実施される会議を、中には良く思わない社員も現れるでしょう。
この場合、現場に近しい人程定例会議のしわ寄せの影響を受ける傾向があります。上長は、自分のブレスだけの会議になっていないか改め注意する必要があります。
デメリット化する定例会議の特徴と種類
定例会議をデメリット化させる型は下記の通りになります。
- 発散型
- 儀式型
- ブレスト型
- 責任追及型
- 結論をぼかす型
挙がっている問題に対して、上長が「やる気で何とかしよう」などの演説で社員を説得させる結論のない会議。
招集後、議題に対する意見は求められるが、トップの頭のなかで既に結論は出ており結論を変える余地のない会議。
散々話したところでなにも決まらず、次回へと議題が持ち越される会議。
責任追及が目的で、問題に対する建設なアクションが語られない会議。
いつまでに、どこで、誰が何をやるのか。こうした肝心なところを決めきらずに解散する会議。
まとめ
いかがでしたか。
最近では「定例会議は必要ない。」や「定例会議は廃止するべきだ。」という声も多くなりましたが、それは定例会議というものを上手く活用できていないだけなのかもしれません。
定例会議も適切に活用すれば、会社の経営に新規ビジネスやプロジェクトなどの成功にぐっと近づきます。
定例会議に悩まれている方は、この機会に定例会議の在り方を見直してみてはいかがでしょうか。