最近はコロナ禍の影響もあり、「リモートワーク」という働き方が注目されています。
リモートワークは場所に縛られずに働けるという最大のメリットから、導入する企業も増えてきていますが、深堀りしてみると看過できないデメリットも存在しているのです。
そこで、本記事ではリモートワークの現状を踏まえたうえで、メリットとデメリット、そして対策方法について紹介していきます。
リモートワークを検討されている企業や、実際にリモートワークをしていて悩みのある方はぜひ参考にしてみてくださいね!
リモートワークの現状
まずはじめに、国内におけるリモートワークの現状を確認していきましょう。
上記の調査によると、リモートワークを導入している企業は年々増加傾向にあり、2020年4月の段階では34.3%に達します。
この表から、コロナ禍の影響で緊急事態宣言が発令され、大きく導入率が上昇したことがわかります。
サービス業などリモートワークを導入できない業態もあるため、導入率は全体の半数以下に留まっていますが、それでも多くの企業がリモートワークを導入しようとする姿勢がうかがえます。
リモートワークのメリット3つ
それでは、リモートワークにおけるメリットとはどのようなものがあるのでしょうか。
代表的なメリットは下記の3点です。
- 出社しないことによるストレス削減
- 時間が生まれる
- 業務パフォーマンスの向上
メリット①:出社しないことによるストレス削減
毎朝スーツに着替え、満員電車に乗り、クタクタになって帰宅する。
日常的なストレス要因がなくなるだけでも、リモートワークによる恩恵を大いに感じることができます。
特に電車通勤の方にとっては、毎日の満員電車が苦痛だという人は多いので、通勤がなくなるだけでもストレス削減に繋がることでしょう。
メリット②:時間が生まれる
出社するための準備や移動時間が減るわけなので、時間に余裕が生まれますよね。
また、「周りが残っているから…」と無駄な残業をする必要もなくなるわけで、定時ぴったりに仕事を終わらせることができます。
そうすれば読書や趣味など自分の好きな事に時間を捻出できますし、毎日有意義な時間の使い方ができるようになります。
メリット③:業務パフォーマンスの向上
「リモートワークと業務パフォーマンスに何が関係あるの?」と思う方もいるのではないでしょうか。
しかし、オフィスという環境は「集中できない場所」であるというのは事実です。
「今よろしいですか?」と話しかけられ、会議やミーティングに参加。このように大小問わずイベントが断続的に発生するような環境で、集中力を持続させて高い業務パフォーマンスを発揮することは難しいと言えます。
会社に所属して業務に取り組む以上、コミュニケーションは非常に大切ですが、それと同じように集中力を持続させることも、業務効率を考えるうえでは外すことはできません。
リモートワークをうまく活用すれば、今まで以上に仕事で成果を出すことができるでしょう。
リモートワークのデメリット3つ
リモートワークのメリットについて解説してきましたが、続いてはデメリットについて解説していきますね。
良いことだらけだと思われがちのリモートワークですが、下記のようなデメリットも潜んでいるんです。
- ネットワーク環境を整える必要がある
- 自制心がないと、生産性が低下する
- 帰属意識が低下する可能性がある
デメリット①:一人ひとりがネット環境を整える必要がある
現代のお仕事にはパソコンが欠かせませんよね。
つまり、ネット環境が整っていないと大半の仕事ができないということになります。
もしあなたの家のネット環境が整っていないのであれば、ネットが繋がっている場所まで移動しなければなりません。
もちろんお金もかかりますし、会社から経費が出ないのであれば継続することもできないのでこの問題をクリアするには、やはり自宅のネット環境を整える必要があります。
デメリット②:自制心がないと、生産性が低下する
オフィスに行けば同僚が自分と同じように仕事をしていますが、リモートワークだと誰も自分のことを見ていません。
すると怠惰な自分が姿を現し、仕事に集中して取り組まなくなり、生産性が低下します。
これが常態化すると企業側からしても損失ですし、自分自身にとっても成長機会の損失となります。
リモートワークでは、一人ひとりが自制心をもって業務に取り組む姿勢が極めて重要になってきます。
デメリット③:帰属意識が低下する可能性がある
帰属意識とは、「特定の集団に所属しているという意識」のことを指します。
わかりやすく説明すると、自分の会社や部署などに対して「貢献するぞ!」という精神状態のことです。
リモートワークになると、人との会話が極端に減り、帰属意識が下がる可能性もあります。
帰属意識が下がると仕事がつまらなく感じてきて、モチベーションが大きく下がります。
最悪の場合、離職につながってしまうこともありますので、個人のモチベーション維持の方法について、一人ひとりの管理だけでなく、会社も社員の心理状態をこまめに把握しておく必要があるのです。
快適なリモートワークを行うための対策方法
このように、リモートワークはメリットもあればデメリットもあります。
しかし、2020年という時代背景を考えても、働き方のひとつとして定着させる必要もありますし、正しく運用することで業務の効率化を図ることもできるはずです。
そこで、ここでは快適なリモートワークを行うために大切なことをお伝えしたいと思います。
- ビデオ通話などを活用し、コミュニケーションを図る
- 仕事とプライベートをしっかり切り離す
ビデオ通話などを活用し、コミュニケーションを図る
新しいコミュニケーション方法として、「オンライン飲み会」が流行するくらい、今の世の中はビデオ通話によるコミュニケーションが当たり前になってきています。
それはビジネスの世界にもいえることで、普段はテキストでのやり取りが多くても、時にはビデオ通話で相手の顔を見ながらコミュニケーションを取ることも大切です。
やはり相手の表情が見えたほうがコミュニケーションに活気が出ますし、なにより細かい確認事項が貯まっているときにはテキストにすると面倒ですし、相手にとっても迷惑ですよね。
必要に応じてテキストでのやり取りとビデオ通話を活用して、快適なリモートワークを送れるようにしましょう。
仕事とプライベートをしっかり切り離す
仕事熱心な人が陥りがちなのですが、仕事とプライベートの境界線を引くことができないと、ダラダラと仕事を続けてしまったり休日も仕事をしたりとメリハリがなくなってしまいます。
逆に、プライベート気分が抜けないまま仕事をするのも問題です。
例えば仕事中にSNSを見たり、映画を観たりとリラックス気分が抜けきらずに、集中して仕事に取り組めないケースも少なくないようです。
誰にも見られていないという安心感に身をゆだねることはせず、自制心を持って仕事とプライベートの境界線を明確にし、リモートワークで効率よく業務をこなしていきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
リモートワークはとても快適だという印象が先行していますが、デメリットも存在することが分かったと思います。
とはいえ、どのデメリットも対策可能であると同時に、社員一人ひとりの意識や企業側の管理体制次第で解決に近づくことができます。
リモートワークを行う際はデメリットについてしっかりと理解して対策を行い、快適に働けるように取り組みましょう!